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蔵の中、幻想

横溝正史の耽美小説(蔵の中)より、その一節から妄想を膨らませて絵にしてみました。
と言っても、誰でも知っている読んだ事の有ると言った小説でも無いので、簡単に書いておきますと。

とある蔵座敷に美しい姉弟が暮らしておりました。
二人は肺の病に侵されておりまして、小説の書かれた昭和10年の頃は隔離するしかない病だったようで、それで蔵の中に籠って暮らしていました。
弟にやさしい姉でしたが、死の近づいてきた緊張感にとうとう気まで侵されて、ある日弟を無理やり押さえつけて、その腕に針で刺青を入れてあげると言いだしました。
姉は歌舞伎の役者絵が好きで、何枚か貼って観るのを楽しみにしていましたが、その中の特に好きな(五代目菊五郎 弁天小僧)の刺青を、弟の腕に自ら彫ってあげようとしたのでした。

とまあこんな感じの一節で有ります。
この後小説は合わせ鏡の様な虚実が前後して描かれる展開に成るのですが、知っている方も知らない方も、妄想をたくましゅうしてご覧に頂ければ幸いです。

主な使用アイテム。
HONEYさん。
蔵座敷(第10回和風展参加賞)・行灯・大名時計・鼓・折鶴・羽子板・簪。

hisayanさん。
階段箪笥(第10回和風展参加賞)。

tweetyさん。
開閉番傘(破れ傘に加工してすみません)。

三次。
チューリップ(第10回和風展参加賞)・文化人形。

PosePro11でレンダリング。

10 comments

  1. 構図、ライティングなんかを一見して妖艶な雰囲気から三次さんの作品だとは気付けませんでした。^^; 隔離された室内で気までふれて、、シチュエーション的にも怖いなぁ。。

  2. なんとsannziさんの作品でしたか!いつものsannziさんとはちょっと違う雰囲気で、てっきり他の方の作品かと…。しかし、ふすまの色合いや奥の部屋の行灯の光はsannziさんらしさが感じられますね。
    妖艶な雰囲気の中で破れ傘もいい仕事してますね。

  3. 耽美ですね~
    紫と黄色の色彩対比やライトの眩しさなど、高度なテクニックも披露されていて、お見事です。
    番傘をどけたら何が見えるのか、想像力が搔き立てられます。

  4. 蔵の中とは横溝作品の中でもコアな所へいきましたね~。
    20代に読んだときは流石に世界観に入れず頓挫しましたが30代後半に読み直しました。
    売らなくてよかった。
    tweetyさんの傘をどうに使うかと思ったら耽美な世界は予想してませんでした。
    三次さんの色彩に耽美な世界も新鮮でよいですね~。

  5. 蔵の中の女といえば手塚治虫の「妖子」思い出します。。
    それは置いておいて、弟の腕に入れ墨を入れようとする少女の真剣な眼差しと表情が狂気を醸し出して、正面の表情もちょっと見てみたい気がします。

  6. 第10回和風展の参加賞を上手く組み合わせた大作ですね。
    tweetyさんの傘で状況を隠すことによって、まったく違った雰囲気を出してしまうなんてさすが三次さんです。^^
    カメラアングルも上手いですし、灯りの具合なども情景にピッタリだと思います。

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